大塚家具の株式返還訴訟の内容を分かりやすく解説、まとめてみた

大塚家具内紛01

内紛がようやく社長側の勝利という形で収まった大塚家具ですが、新たに株式関連の裁判沙汰が起こっています。

前会長である大塚勝久氏が、

俺の株、返せや!

と訴訟を起こしているのです。この大塚家具の株式返還訴訟のニュース記事は、こちらからお読みいただけます(Yahoo!ニュース)。

ニュース記事を参考に、株式返還訴訟の内容を簡単にまとめると以下の様になります。

  • 勝久前会長が大塚家具株式130万株を資金管理団体に譲渡。
  • その対価として、同社社債15億円を勝久氏は受け取る。
  • 社債の償還期限(返還期限)が到来しても社債が返還されないので、勝久氏が訴訟を起こす。
  • そのタイミングで、資金管理団体の保有する130万株の所有権が久美子社長に移転。
  • この株式の所有権移転は無効だ!と勝久氏があらたに裁判を起こす。

という感じ。

【画像:大塚家具本社I, Ryoma35988 [GFDL, CC-BY-SA-3.0 or CC BY-SA 2.5-2.0-1.0], via Wikimedia Commons

こうやって、時系列で箇条書きにすると、まだなんとなく分かりますが、ニュース記事を読んでも

どういうこと??

と思ったのは私だけではないはずです。

そこで、この記事では、今回の大塚家具株式返還訴訟の内容について、出来るだけ分かりやすく解説していきたいと思います。


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大塚家具の株式返還訴訟の内容・背景とは

今回、前会長の勝久氏が起こした大塚家具株式返還訴訟について、その背景内容を時系列で見ていきたいと思います。

では、いきます。

2008年に前会長勝久氏が資金管理団体『ききょう企画』に130万株を譲渡

2008年に、大塚家具前会長である勝久氏は、自らの子供達への株式相続のため、大塚一族の資金管理団体である『ききょう企画』に、大塚家具株式130万株を譲渡します。

資金管理団体『ききょう企画』は資金を持っていないので、この株式を譲り受ける対価として、15億円分の社債を発行して勝久氏に交付します。

この時点では、130万株の所有権は資金管理団体『ききょう企画』にあり、株式は勝久氏の下から離れています。

『ききょう企画』の役員には大塚久美子社長がおり、久美子社長が実質的な代表者となっています(参照元

2013年9月、勝久前会長が社債15億円の償還を求めて訴訟を起こす

2013年にもなると、久美子氏と勝久氏の対立は激化、大塚家具の内紛に発展します。

大塚家具の株式は、上場企業でありながら創業者一族の保有割合が大きく、内紛の決着には株式保有割合が重要になります。株主総会の議決は、株式保有割合に基づく議決権数に左右されるからです。

そして、2013年9月、勝久氏は

俺が持ってる『ききょう企画』の社債15億円、期限過ぎても償還(返済)されないんですけど!!

と訴訟を起こします。

この時点ではまだ、130万株の所有権は資金管理団体『ききょう企画』にあり、久美子氏は『ききょう企画』の実質的な代表者ですから、この株式の議決権は久美子氏が使える状態と言えます。

しかし、勝久氏が起こした社債返還訴訟で、資金管理団体が敗訴すれば、大塚家具株式130万株は勝久氏のものになってしまいます。

イメージ的には、

お金が無くて社債返還できないから、株式返します・・・。

という感じ。

この社債返還訴訟で資金管理団体が敗訴してしまえば、大塚家具130万株(全株式の9%に相当)は勝久氏のものになり、株主総会で勝久氏陣営が有利になります。

資金管理団体が社債償還を久美子氏に委託、株式の所有権は久美子氏に移る

その後、以下のような取引・手続が久美子氏と資金管理団体『ききょう企画』との間で行われました。

社債の償還債務を久美子氏に委託、その担保として株式130万株の所有権を久美子氏に移転

というもの。めっちゃ分かりにくいですね。

簡単に言えば、

ききょう企画「お金ないから社債償還できません。久美子さん!代わりに償還して!」

久美子氏「OK、社債の債務は引き受けるわ。その代わり、130万株の株式の所有権は私のものね

ききょう企画「OKです」

という感じ。

前会長勝久氏側にとってみれば、社債返還訴訟で勝訴しても、資金管理団体はもう株式を持っておらず、株式を取り返すには新たに久美子氏とやり合わなければなりません。

そのため、

「社長が別の裁判で前会長に株式を差し押さえられるのを免れるため、移転したように装ったもので、無効だ」

と勝久氏は主張しているわけです(一部引用。引用元:NHKニュース)。

しかし、久美子氏側は、

「資産管理会社は社債の償還債務の弁済を久美子氏に委託した。返済資金の調達が目的で法的問題は何もない」

と反論(一部引用。引用元:毎日新聞)。

分かりやすく言えば、

「ききょう企画はお金がないから社債の償還できないでしょ。だから代わりに償還あげる約束をして、株式の所有権を移しただけ。法的にはなんの問題も無い!」

という感じです。


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勝久氏、株式所有権移転は無効だから株式返せ!と新たに訴訟を起こす

このような流れで、勝久氏は、

社債返還訴訟で勝訴しても、株式は返ってこねぇじゃねーか!

という状況になってしまいました。

そこで、前会長勝久氏は2015年2月、

資金管理団体「ききょう企画」から久美子氏への株式移転は、不当で無効!

株式返せ!

という訴訟を新たに起こしたわけです。

 

以上が、今回の大塚家具株式返還訴訟の内容と背景です。

大塚家具株式返還訴訟まとめ

今回の、大塚家具株式返還訴訟の流れを最後にもう一度まとめてみます。

  • 勝久氏が資金管理団体「ききょう企画」に株式130万株を譲渡、その対価として15億円分の社債を受け取る(2008年)。
  • 内紛激化、久美子氏 v.s. 勝久氏の対立激化。
  • 社債返還期限が過ぎても「ききょう企画」から社債返還されないため、勝久氏が社債償還を求める訴訟を起こす(2013年)。
  • 「ききょう企画」が社債債務を久美子氏に委託、株式の所有権が久美子氏に移転。
  • 勝久氏、社債償還訴訟に勝訴しても株式を取得出来ない状況に。
  • 勝久氏、新たに「ききょう企画と久美子氏の間で行われた株式所有権移転は無効!株式返せ!」という訴訟を新たに起こす(2015年2月)。

ようやく内紛が久美子氏側の勝利で終わったのに、また裁判沙汰の騒動ですから、

大塚家具、大丈夫?

と、私を含め世間一般の人々は思っているはず。

裁判やってる暇があったら、お客さんのこと考えたら?

と思うのは私だけではないと思います。

 

業績不振が続く大塚家具ですが、このような内輪揉めを続けている限り、業績回復への道は険しいようです。


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