大阪都構想はなぜ「都」なのか?「府」のままではダメな理由とは。

社会政治経済

大阪都構想住民投票実施日である2015年5月17日が近付き、徐々に大阪都構想についての議論が活発になってきています。

昨日行われた統一地方選挙の大阪府議選は、大阪都構想の是非を問う「前哨戦」との位置づけでしたが、大阪維新の会の議席獲得結果は・・・

  • 大阪府議会・・・42議席獲得(前回45、定数88・過半数45)
  • 大阪市議会・・・36議席獲得(前回29、定数86・過半数44)

というものに終わりました(参照元はこちら)。


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大阪府議会・大阪市議会ともに維新の会は第一党を維持しましたが、過半数の議席獲得には及ばず。

維新の会の幹事長で大阪府知事の松井一郎氏は、以下のように今回の選挙結果を「負け」と総括しています(一部引用。引用元:Yahoo!ニュース

「大阪都」構想の是非が争点となった大阪府議選(定数88)で過半数に届かなかったことについて、「負け」と総括し、「幹事長である僕の力不足。都構想の中身を十分に伝えきれなかった」と敗因を分析した。

松井幹事長は「負け」と総括していますが、現状維持はできているのですから、客観的に見れば「負け」ではないでしょう。

ということは、大阪府民・大阪市民の「大阪都構想」に対する賛成・反対の状況はさほど変わっていないことが分かります。

大阪都構想の住民投票まで、これから1ヶ月強。維新の会が大阪都構想について住民の理解をどれだけ得られるか?が焦点になります。

大阪都構想の賛成・反対の現時点の状況

大阪都構想についてNHKが4月12日に行った意識調査では、

賛成派・・・52%  反対派・・・48%

となっています(参照元:NHK NEWSweb

このデータからも分かるように、大阪住民の大阪都構想に対する意見は、まさに半々となっています。

大阪都構想推進派である維新の会と反対派である自民党の両党は、これから大阪住民に対して熱いアピールを行うはずです。

これから1ヶ月、どれだけ住民の支持を集められるか?が住民投票の結果を左右するわけですが、

推進派(維新の会)の方が有利なのでは?

と私は考えます。

なぜなら、推進派の方が自らの政策・意見についてアピールを行いやすいからです。

維新の会は、「大阪都構想が実現すれば、こんなに良いことがあります!!」とアピールすることが出来ますが、

反対派である自民党は、「大阪都構想が実現されてしまうと、こんなデメリットがあります!」としかアピール出来ないからです。

人間、想像するなら「良い未来」「明るい未来」を想像したいものですから、支持を集めやすいのは「明るい未来」を提唱する維新の会の方だと考えられます。

ですから、大阪都構想の住民投票は賛成派が過半数になり、大阪都構想は実現するのでは?と私は予想します。

 

さて、大阪都構想については、「大阪都構想のメリット・デメリットをまとめてみた。あなたは賛成?反対?」の記事で、大阪都構想の内容を分かりやすく簡潔にまとめた上で、メリット・デメリットについて整理しています。

そして、大阪都構想についてリサーチする上で疑問に思ったことが、

なぜ「都」なのか?

ということ。

そこで、この記事では

「大阪都構想はなぜ『都』を目指すのか?」

というテーマについて取り上げてみたいと思います。


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大阪都構想はなぜ「都」じゃないといけないのか?

大阪都構想とは、簡単に言えば

大阪市を廃止し、複数の特別区に分ける

という構想です。

政令指定都市の市長として強い権限を持つ大阪市長という存在を無くし、権限を大阪府知事(都知事)に集中させることで、二重行政を解消して、大阪府知事のリーダーシップの下で大阪をさらに発展させる。

これが、大阪都構想の目的・趣旨です。

デメリットがあるにせよ、大阪都構想の趣旨や目的については客観的に見て納得出来るものです。

しかし、疑問に思ったのは、なぜ「都」にする必要があるのか?

ということ。

そこで、大阪都構想はなぜ「都」を目指すのか?という点についてリサーチしてみました。

大阪都構想が「都」を目指す理由1. 法律上の制約

大阪「都」にしなければならない最大の理由は、「特別区」という存在です。

大阪都構想は、大阪市を廃止して、大阪都の下に直接「特別区」を設置する政策です。

特別区については、地方自治法第281条第1項で以下のように定められています。

都の区は、これを特別区という。

非常に短い条文ですが、大阪都構想がなぜ「都」を目指すのか?という理由がココにあります。

つまり、現状の日本の法律下では、特別区は「都の区」でなければならないのです。

したがって、大阪に特別区を設置するためには、大阪は「都」でなくてはならない。

こういうロジック・論理です。

もちろん、大阪都構想の住民投票の結果、大阪市を廃止して複数の特別区に分けることが決定した段階で、上の地方自治法を改正すれば、大阪「都」にする必要はなくなります。

改正とは、例えば、

「東京都・大阪府の区は、これを特別区という。」

などというものです。

条文をこう変えれば、大阪に特別区を設置しても大阪「府」のままで良いことになります。

 

しかし、現状の法律下では「特別区は都にしかない」のですから、「大阪に特別区を!」という政策をアピールする上では、「大阪都」という表現を使わざるを得ないわけです。

以上が、大阪都構想が「都」でなくてはならない1つ目の理由です。

大阪都構想が「都」を目指す理由2. 副首都構想(副都構想)

副首都構想とは、Wikipediaによれば、

副首都構想(ふくしゅとこうそう)とは、日本の事実上の首都である東京に災害やテロなどがおこったことにそなえ、首都のバックアップ機能をおくために、他地方に副首都をつくり、危機管理専門の省庁をおく構想である。現在、候補地の最有力先として大阪、特に大阪国際空港 (大阪府、兵庫県)跡地が挙げられている。

という構想のことです。

橋下徹氏は、2011年に石原慎太郎知事(当時)と、東京を「首都」大阪を「副首都」とする方針で合意しています。

この際、橋下氏は、「副首都」について、「東京から行政機関を移転するということではなく、副首都を担える行政機構、都市機能を整備していくということだ」と説明しています(参照元:同上)。

このように、維新の会代表である橋下氏には、

大阪を副都(副首都)にする

という明確なビジョンを持っていることが分かります。

この点も、大阪都構想の実現によって、「府」のままではなく「都」を目指すことの理由であると考えられます。

大阪都構想が「都」を目指す理由3. 大阪を名実ともに日本の2トップにしたい

大阪都構想で「都」を目指す理由の最後は、

大阪を東京と肩を並べる都市にしたい

という橋下氏の考え、目標があるのでは?と私は考えます。完全に私見で恐縮ですが。

大阪は、経済面では東京に次ぐ都市で、日本経済を支える大都市の1つです。

しかし、現状では、「東京と肩を並べる」というレベルではありません。

なぜなら、日本の経済・政治は現状、「東京一極集中」だからです。

大阪都構想が実現し、大阪「都」となれば、この現状は変わるかもしれません。

「都」という名前だけでなく、政府行政機関の一部が大阪に移転したり、大阪都構想による経済効果で経済規模が拡大すれば、大阪の存在感は非常に大きくなるからです。

「東京一極集中」は、日本にとってのリスクですから、その解消を大義名分にすれば、大阪都構想をアピールしやすい、という点もあるかもしれません。

このように、大阪都構想が「都」を目指す理由の1つには、

大阪を東京に負けない都市に!

という考えがあるのでは、と私は考えます。

また、このようにアピールすることで大阪住民の自尊心を刺激し、大阪都構想という政策を実現しやすくする、という側面もあると思います。

まとめ

大阪都構想で「都」を目指す理由には、

  • 地方自治法による制約
  • 副首都構想
  • 大阪を東京に並ぶ都市にしたい

という3つの理由があると私は考えます。

大阪都構想の住民投票で賛成多数になったとしても、そのまま大阪府が大阪「都」となるわけではありません。

都道府県の名称変更には、国の法律改正が必要だからです。

法律改正にあたっては、政府与党は国民の意識(世論)を重視することになりますから、

大阪都にするか?大阪府にままか?

は最終的には日本国民の意見が参考にされます。

そう考えると、大阪府が大阪「都」になる可能性はまだまだ低いのかもしれません。

私は、大阪「都」の登場によって日本が活気付くなら、それもアリだなと思いますが。

あなたはどう思われますか?


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