実効法人税率、20%台へ引き下げ検討?本当に大丈夫?

今年2014年の4月に、消費税が5%から8%に増税されました。

消費者の生活にボディブローのように響いていると思います。

また、今年の10月に消費税を10%にさらに引き上げるかどうかの判断が示されます。

消費者としてはかなり辛い状況ですよね。

日本の財政赤字は酷いし国の借金も増え続けている。しかも少子高齢化が進んでいるせいで社会保障財政が逼迫している。

だから消費税を引き上げる。

ロジックとしては、まぁ納得出来ないこともないです。

さて、「なんでもかんでも増税増税」かと思いきや、実は法人税は下げる方向にあるらしいのです。

財政赤字や国の借金は増え続けているのに、なんで法人税率は下げるの!?と思いますよね。

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消費税は上げたのに、法人税はなんで下げるの?

今の日本の実効法人税率は約35%です。

実効法人税率とは法人の所得に対する法人税・住民税・事業税の合計の割合のことで、法人税単独だと25%くらいです。

この日本の実効法人税率は世界的に見て「高い」と言われていて、日本に対する投資を妨げる要因になっていると言われています。

だから、下げる。

というのが、法人税を引き下げる一番大きな理由と言われています。

では、日本の法人税はどれくらい高いのでしょうか?

法人実効税率の各国比較

国税庁HPなどで各国の法人実効税率を調べてみると、

  • 先進国は総じて法人実効税率が高い
  • 新興国は相対的に法人実効税率が低い

という傾向があることが分かります。

先進国のなかでアメリカが40%超とダントツで高く、一方で中国・韓国などの他のアジア諸国は日本よりも低く20%台中盤というところです。

(2017年1月追記)

実効法人税率が引き下げられた2016年4月現在、各国の税率を比較すると下図のようになっています。↓

各国の実効法人税率比較

日本は先進国の中では低い部類?

出典:財務省ウェブサイト

先進国は、自国にしっかりとした産業がある。

一方、発展途上国は自国にしっかりとした産業がないため、海外からの直接投資を集める必要があります。

ですから、投資を集めやすくするために法人税率を下げて投資を促しているわけですね。

海外の日本に対する直接投資よりも中国・韓国に対する直接投資が多いのは、このような法人税率の水準も理由の1つです。

もちろん、人件費が安いというのもありますが。

法人税率を下げて海外からの投資を増やし、税収を上げる。そんなこと出来る?

小泉政権時代から、竹中平蔵氏あたりがしきりに法人税率の引き下げを提唱してきましたが、なかなか法人税率は下がりませんでした。

では、なぜここにきて法人税率を下げようとする動きになっているのでしょうか。

法人税率を下げることで企業の税負担を減らし、余ったキャッシュを設備投資に使わせる。

設備投資が増えることで景気が良くなる。

景気がよくなれば企業の利益(所得)は増えるので、税率は下げても税収は上がる。

こういうシナリオが、第一の目的だと考えられます。

もちろん、体力のない企業に対する対策でもありますが。

しかし、体力のない企業はそもそも赤字ですので、法人税を納めていません。

次の目的は、海外からの直接投資をもっと呼び込めるようにする、ということです。

日本はただでさえ人件費が高く、直接投資先としては魅力的ではありません。(もちろん、優秀な人材は豊富ですが)。

人件費に加えて法人税も高いので、あまり直接投資先としては良くないが現状です。

ですから、法人税だけでも下げて直接投資をもっと活発化させようというのが、法人税率引き下げの目的の1つだと考えられます。

政府は、法人税率を下げても、設備投資が増えて景気が良くなるし、海外からの直接投資も増えるから、税収はむしろ増える!と考えています。

実際に、法人税率を下げても税収が上がった国は過去に例があります。

しかし、その逆の例もあります。

実のところ、「蓋を開けてみないと分からない」というのが現状だと思います。

ただ、このままの税率方針でいっても日本の財政赤字や国の借金の問題は解決しない。

ならば、法人税率引き下げという大胆な策をうってみよう!

こういうノリなのかもしれません。

個人的には、いいと思います。

が、他にやるべきことがあるとも思います。

それは・・

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儲かっている中小企業からきっちり税金を取ろう

税率を下げる前に、税制改正などするなどして、「儲かっている中小企業」からきっちり税金を取れ!ということです。

職業柄、中小企業の税金について知る機会が多いのですが、実際には利益が出ているのにもかかわらず、個人的な支出を会社の経費に計上したり、さらに悪質な場合だと売上を「抜いたり」したりして、税金のかかる「所得」を減らしている中小企業が多いのが事実です。

日本の企業のほとんどが、中小企業です。その中小企業に、きちんと「適正な」税額を納めさせる。

これを行うだけで、日本の財政赤字はかなり改善すると思います。

もちろん、体力のない中小企業に対する優遇措置等は必要です。

また、リスクをとって起業し、事業を運営している事業主に対する配慮も必要です。

しかし、儲かっている中小企業からはきっちりと税金を取る。

そのためには税務調査だけではなく、国としての制度的な対策を何かしら採る。

このような対策を講じて、税収の裾野を広げていくことで、日本の財政赤字は改善していくと思います。

・・・と、ここまでややこしい話をしてしまいましたが、私が一番危惧していることは、消費税の20%台突入です。実際、そうなりそうで怖い・・・

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